Mini-z道〜そして伝説へ〜

ミニッツ初心者2人のさまざまなアレコレ

2019年⭐︎夏のリレー小説「Lumpen×Lumpen」

第1話「スカベンジャー」

 

 

 

 

 

20XX年ー

 

 

地球は「Zウイルス」によってゾンビが支配する星になってしまった…!

 

 

僅かに生き残った人間たちにより、反撃の準備が進められているが希望は薄い…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーここは日本。

 

 

いや、「日本だった場所」と言うべきかもしれない。

 

 

ちょうど千葉県だった所に位置する町、西印町(せいいんちょう)。

 

 

そこにも人類の希望が1人ー

 

 

 

 

 

 

 

彼の名は「物乞 古事記(ものごい こじき)」。

 

 

食べる物もろくに手に入らない環境で彼が生き延びていられるのはなぜか?

 

 

それはウイルスがばら撒かれる前も、その後も、彼にとっては同じ地獄だったからである。

 

 

 

 

 

 

彼は昔から物を拾うのが好きで、それを口に入れるのもまた同じくらい好きであった。

 

 

彼に親はいない。兄弟も友達もー

 

 

彼は常に独りだった。

 

 

そんな彼を癒してくれるのは「人」ではなく「物」だったのだ。

 

 

 

 

 

 

古事記にとってこのゾンビに支配された惑星はむしろ、落ち着きと希望に満ち溢れた世界なのかもしれない。

 

 

 

しかし、西印町に近づく影の存在に彼はまだ気付いていなかった…

 

 

 

 

 

 

つづく